2007年06月18日

Basic Spoken Spanish (基礎スペイン語会話) (その2)

この教材の考え方などについては、日本版の編者による「まえがき」に書かれています。これに沿って、説明をしていくことにします。

●米国務省外交官研修所 (FSI)が原著を作成
もともと、米国外交官がスペイン語圏(主に中南米)に赴任するに当たって必要なスペイン語を身につけさせるという目的のために作られています。このため、「教養のため」といったぼやっとした目標ではなく、きわめて実践的な特徴を持っています。

●中南米のスペイン語を対象
米国と中南米との関係を反映して、中南米で使われているスペイン語を教えています。一例をあげれば、発音はc (a, o, uの前を除く)及びzをsと区別しない、いわゆるseseoで統一されています。また、文法では、動詞のvosotros活用形を省略しています。これが登場するのは、第51課(最後から3つ目)であり、しかも、次の課にはアルゼンチンなどで使われるvos活用形が出ています。つまり、vosotrosとvosが同じ重さで扱われています。

●パターン・プラクティス中心
練習の方法でもっとも重要なのがパターン・プラクティスです。これは基本的な文型を使ってその一部を他の単語などに置き換える練習を時には飽きが出るほど繰り返すものです。この方法は「まえがき」によれば、アメリカ構造主義言語学の言語理論に基づくものだそうです。

●大量の音声教材
前項とも関係しますが、パターン・プラクティスが自習できるようテープに収録されているので、音声教材の量は大変なものとなります。

こうした特徴は、いわゆる「軽い」入門書等とはかなり趣を異にしています。目的が明確なだけに「何をどれだけやればどの程度までいく」ことをきちんと示すことが必要で、そのためには妥協しないという姿勢が見えます。あえて言えば、「これをすべてやれば、日常生活や普通の仕事といったシチュエーションで困らないだけの運用能力がつきますよ、でも、全部きちんとやらなければだめですよ。」ということでしょうか。これはかなり正確な見積もりだと思います。

(続く)


posted by 杉田伸樹 at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | スペイン語いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。