トンデモ学習法には頻出する「決まり文句」があることを発見しました。
1.「これさえやれば」
もちろん、学習の効果を最大にするためには、他の学習法を併用するなんて無駄の一言です。これだけに集中することが大事です。
2.「100%」
もちろん、効果に1%でも疑いがあったら勧めたりしません。絶対確実。Guaranteed to work, or your money back.(って言っているかどうか知りませんが。)
3.「ネイティブ・スピーカーと同じに」
もちろん、外国語学習の究極の目的はこれしかありません。文法なんてどうでも良いんです。言っている中身なんか分からなくたって良いんです。
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かつて、物理学者のスティーヴン・W・ホーキングは著書「ホーキング、宇宙を語る」で次のように述べています。
この本の中に数式を一つ入れるたびに、売れ行きは半減すると教えてくれた人がいる。そこで、数式はいっさい入れまい、と決心した。しかし、とうとう一つだけは入れることになってしまった。アインシュタインの有名な式 E=mc2 である。この式が私の本の潜在的な読者をおびえさせ、半分に減らさないことを願っている。
外国語トンデモ学習法の作者は外国語学習者への愛情からトンデモ学習法を発表しているのではないか、というのが私の直感なんですが、上記のような「決まり文句」を使うことは、ホーキングの本の中に式をどんどん入れるような効果を持っているのではないかと密かに心配しています。
つまり、決まり文句を使うことにより潜在的なトンデモ学習法のユーザーを多数取り逃しているのではないかと推測します。これはまことに残念なことなのではないでしょうか。トンデモ学習法の恩恵を受けられる可能性のある人が、上記のような決まり文句を見ておびえてしまい、それ以上使うことをあきらめてしまいます。
これは大変な社会的損失ではないでしょうか。外国語トンデモ学習法の作者の皆さん、「決まり文句」を使うのはやめましょう。
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これさえやれば、100%、まともな外国語学習法と同じになりますよ。