2008年01月09日

Vita lingualis 8. 在外研修(渡航後)

数校から合格をもらい、ようやくアメリカに向け出発しました。海外に出るのは人生初めてで結構緊張しました。9月に大学院での授業が始まる前には、経済学部やビジネススクールで学ぶ予定の留学生向けサマースクールに行きました。サマースクールで学ぶ留学生は英語力向上と、大学院で学ぶ科目(主として経済学関係)の基礎的知識取得を目的としています。私にとっては経済学を体系的に学ぶのは初めてで、しかもその後は実際に大学院レベルで勉強しなければならないということで、割合まじめにやりました。これはその後、大変役に立ったと思います。一方で英語力そのものについては大きな変化はなく(事前のテストの結果で英語のクラスは免除されていた)、ただし、英語を使う際の背景知識(専門的なものも日常的なものも)については、やはり「現地にいる」ということで入ってくる情報量が日本にいる時とは格段に違うため、かなり強化されたように思います。

サマースクールが終わり、本番の大学院となると今度は授業の内容についていくことが大変になります。なるべく余裕を持ったスケジュールにすることをこころがけていましたが、それでもアサインメントをこなすが大変でした。こうした中で英語そのものの力を増すことは二の次になった感じがあります。外国人学生向けの英語のコースなどもあったはずだし、その気になればいくらでも練習はできたわけですが、「もういいや」という気持ちだったのかもしれません。

英語に関するもう一つの経験として、ロサンゼルスにいた叔母の英語があります。もう30年以上英語の環境にいるはずですが、これがまったくのブロークンというか、少し難しい話となるとほぼ全滅という状態で、子供からも「もっと英語を勉強しなさい」と言われているということでした。ただし、時々しゃべる短いフレーズの発音やリズムはとてもうまく、これは耳から入ったものを上手に再現しているなと感じました。

この経験からして、私は「留学などで現地に行けば外国語はすぐにうまくなる」ということはまったく間違いであると信じるようになりました。理に適った方法論、そして実際に練習を続けるという努力がなければ外国語が話されている環境にいたとしても習得することは困難だし、反対に日本にいても外国語を修得することは十分可能なのです。大事なのはでたらめな方法論を見分ける能力とはっきりした目的意識、そして実際にやろうとする意志です。

(続く)


posted by 杉田伸樹 at 22:01| Comment(0) | TrackBack(0) | Vita lingualis | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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