2008年01月10日

Vita lingualis 9. チリ勤務(赴任前)

在外研修が終わり日本に戻ってきて、毎日の業務に忙殺される日々が続きました。英語を使う機会は、文書を読むことがほとんどでしたが、海外出張にも出るようになりました。まだまだ補助的な仕事でしたが、それでも英語を実際に使う機会があることはうれしかったものです。

そうこうしているうちに、人事から在チリ日本大使館での勤務(出向)の打診がありました。チリにポストがあることは知っていましたが、前任者の年次からしてまだ早いかなと思っていました。私は基本的には人事は拒否しないので、受けることにして準備に取りかかることとなりました。赴任までは約半年でした。

外務省以外の省庁から大使館に赴任する人間に対しては、赴任前に研修があります。その内、半分が語学研修で、残り半分が業務に関する研修です。語学研修は、任地の公用語、あるいはそれがマイナーな言語だった場合は英語を学習することになります。スペイン語圏に勤務する者はスペイン語を勉強することになります。

研修のスケジュールがどの位だったか詳細は覚えていませんが、毎日午前中3時間程度を使っていたような気がします。研修期間全体は5カ月くらいだったと思いますが、本当に集中的にやったのは最初の3カ月くらいでした。ネイティブスピーカー3人と日本人1人の講師によりまったくの初歩から始めました。市販や特製のテキストを使って、発音、文法、読解、会話と一通りやりました。学校を卒業して以来、こんなに集中的に一つのことを勉強したことはありませんでした。

私はこれに加えて「基礎スペイン語会話」というテープ付きの教材(結構な値段がした)を購入して家で練習したり、通勤電車の中で聞いていたりしました。この教材については本ブログで既に書いていますが、もともとは1960年代初頭(!) にアメリカ国務省外交官研修所が作成したコースを日本向けにしたものです。ラテンアメリカのスペイン語を対象にした教材は当時少なかったし、大量の音声を使った練習を含む教材は(おそらく英語でも)少なかった訳ですが、この教材は二つの条件を満たしていたので清水の舞台から飛び下りる気持ちで買ったのでした。

この教材を買って勉強したことは大正解でした。詳しいことは本ブログの該当記事をご覧いただきたいのですが、結果的にあまり日本語を意識せずにスペイン語を聞き、話すということができるようになったと思います。

研修の最後には、5分間程度のスペイン語のスピーチ(内容も自分で書く)をするという課題がありました。研修を受けていたのは自分も含めて30代、40代の人間でしたが、最終的には全員がきちんとこなすことができるまでになりました。外国語を学ぶのに年齢は関係ないということを示す例だと思っています。ただ必要なのは、外国語を学ぶためのモチベーション、やり通そうとする意志、ある程度集中した努力、間違いのない方法論などです。

(続く)


posted by 杉田伸樹 at 23:05| Comment(0) | TrackBack(0) | Vita lingualis | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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