2008年01月27日

Vita lingualis 12. タイ勤務(赴任前)

また部署が変わり、今度は外国ともほとんど関係がないところに異動になりました。こうなると、外国語を使わないし、あえて勉強をしようということにもなりません。目の前の仕事も忙しくなってくるし、家族のために使う時間も増えてきます。

しばらくして、また人事の打診がありました。タイにJICA(国際協力事業団(当時、現在は国際協力機構、ただし英語略称は変わらず))の専門家として派遣するというものです。こうした専門家は、相手国の主として政府機関で働き技術協力を行うものです。

前にも書いた通り、人事は基本的に拒否しない(とはいえ、家内には一応相談した)ので早速、赴任の準備を進めることになりました。今度はチリ勤務の時と違い、家族も増えているのでいろいろな準備(国内の後始末も含めて)が大変です。

専門家の赴任に当たっても、事前の研修があります。これも、語学研修と業務研修に大別されます。語学研修についていえば、英語と現地語があります。英語は私の場合は免除されていたので、タイ語を勉強することになりました。

タイ語を勉強したのは確か5〜6人くらいだったと思います。先生はタイ文学の研究では第一人者と言われている方でした。他の言葉の時もそうなのですが、今から考えるとメジャーな言語以外では本気になって学習する人は多くないということもあり、実はすばらしい指導者に当たることもまれではありません。教わるほうは、それを生かせるかどうかということで、うまくいかない場合は忸怩としたものがあります。

残念ながら、私のタイ語は上達しませんでした。この理由はいろいろ考えられます。例えばモチベーションで考えると、実はタイ語が絶対的に必要かというとそうでないこともあります。仕事では英語で進められますし(タイに限らず、発展途上国ではかなりの割合で上級の公務員は英語で仕事ができます)、バンコクには日本人向けのサービスがいろいろあります。例えば、大きな病院では日本語の通訳や日本語のできる医者がいます。

それ以外の面でも、例えば学習の密度はスペイン語を学習したときの比ではありません。少ないクラスの時間も、私は通常業務との関係で行けなかったことがありました。タイ語のクラスは家内も受けていましたが、出席率は私より良かったはずです。このため、おそらくタイ語は家内の方が良くできたでしょう。

実はスペイン語のときと同じように、自分でも何かしなくてはいけないと思い、米国外交官研修所(FSI)作成のThai Basic Course (スペイン語のところで出てきた「基礎スペイン語会話」のもととなったSpanish Basic Courseと同じ考え方で作られたものです)を購入して、細々と練習はしました。それでも、あまり上達しませんでした。このコースは、ずっとタイ文字は使わず音声だけで通しているため、読むことには役に立ちません。もちろん、最初は活用できる表現を音声で覚えていくことが重要なのは分かるのですが、それでも「読む」ということで分かることを広げていくことができないのはつらい感じがしました。とはいえ、クラスではちゃんと文字の練習をしていたので、それができなかったのは単なる私の言い訳ということになるでしょう。

(続く)


posted by 杉田伸樹 at 11:06| Comment(0) | TrackBack(0) | Vita lingualis | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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