2008年04月03日

Vita lingualis 14. 帰国後

タイから帰ると、また外国語を日常的に使うといった環境で働くことはありません。それでも、外国からのお客さんに日本のことを説明したりすることも何回かありますし、外国の研究機関と一緒に仕事をするということで英語を使うこともあります。研究機関で働いているときに、日本・中国・韓国の3カ国の研究機関が共同研究をすることになりました。この時は英語が作業言語になりました。通訳を入れてやろうとすると大変面倒なことだと思いますし、コストもかかります。少し残念だったのは、カウンターパートとなった中国、韓国の研究機関には日本語ができる研究者が結構いるのに、私がいた研究機関では中国語も韓国語もできる者がいないことでした。

外国語学習のモメンタムを少しでも維持しようと思い、各種の試験や資格にチャレンジもしました。英語ではTOEICを受験しましたし、スペイン語ではDELEの中級にチャレンジし、合格できました。また、英語の通訳技能検定2級(この資格は「有効期限」があり、私は昔に合格しただけなのですでに効力はなくなっています)、通訳ガイド資格(英語とスペイン語)も取得しました。通訳ガイド試験は、英語は最後の試験の実施日が海外出張と重なって2年がかりになりましたし、スペイン語は1年目不合格で、次の年にやっと合格しました。これらの試験や資格が、どの程度、外国語の運用能力の目安になるかは、さまざまな議論があり得ると思いますが、学習のためのモチベーションになるとしたら、うまく使えば良いのだと思います。もちろん、プロとして外国語を使うのだったら、こうした試験、資格は運用能力の最初の第一歩でしかなく、実際に使っていく中で能力を磨いていくしかないでしょう。

ここ数年の仕事では、結構外国語を使う機会が多くなっています。もちろん、こうした場合でも外国語の運用能力は、必要とされることの一部でしかありません。言葉を使って相手とコミュニケートする、特にこちら側の考え方を理解してもらうようにするためには、話す内容、論理的構成、実際の場でのデリバリー、対人関係の持ち方などを十分に練り上げる必要があります。「外国語が使える」というのは、こうしたトータルな能力の中で、少なくとも外国語の運用能力が全体の足を引っ張ることが無いようにすることなのだと考えています。

(この項終わり)


posted by 杉田伸樹 at 22:18| Comment(0) | TrackBack(0) | Vita lingualis | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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