2007年05月16日

Diplomas de Español como Lengua Extranjera (DELE)

スペイン政府公認でInstituto Cervantesが実施する「外国語としてのスペイン語検定」(DELE)のページです。
http://diplomas.cervantes.es/index.jsp

外国語を勉強する場合に、このような検定試験をうまく活用するのもモチベーションを維持するのに役立ちます。ただし、試験に受かるためだけの勉強をしてもしょうがないですし、反対に試験対策だけで受かる試験ではあまり効果がありません。

この試験は、スペイン語の総合力を測定するという点では割合良くできていると思われます。ただ、レベルが3つしかないので、あまり細かく実力を測定するのには向いていないかもしれません。また、レベルもIntermedio(中級)とSuperior(上級)の差がかなりあるような気がします。

それでも、一度はチャレンジしてみるのもおすすめします。日本では年2回、5月と11月に試験があります。これまでの過去問(!)もこのサイトからダウンロードできますので、試験の形式を知ったり、どの程度の難度かも見当がつけられます。
タグ:DELE 検定試験
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2007年05月14日

外国語のうまさは文章がどれだけ分かりにくいかに比例する

大仮説の第4弾は、
外国語のうまさは文章がどれだけ分かりにくいかに比例する
です。何?「分かりやすい」の間違いじゃないかですって。まあ、そこに座りなさい。それから小一時間(笑)。

良く聞きません?「あの人は日本語でしゃべるより英語でしゃべった方がよく分かる。とっても英語がうまいんだな。」(英語でなくスワヒリ語でも良いですが、スワヒリ語が分かる人は少ないでしょうから)

これはまったく正反対、120%間違いです。

分かりにくい文章を書くのは(しゃべるのもそうですが)、言葉を運用する際の超絶技巧なのです。だいたい、物事の根幹や、特許になるような知識がそう簡単に説明できる訳はないし、簡単なものをとにかく分かりにくく書くことこそが、言葉を使う能力の大切な目安なのです。

だから、外国語で文章を書いたり、しゃべったりした途端に分かりやすくなってしまうなんて、外国語能力の低さ、運用能力の未熟さをさらけ出しているのです。

本当に外国語がうまいんだったら、少なくとも母語と同じ程度に訳の分からない文章を書いたり、しゃべったりできなくてはいけません。母語より分かりにくかったらネイティブ・スピーカー以上です!
タグ:スワヒリ語
posted by 杉田伸樹 at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 大仮説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月13日

Real Academia Española

スペイン王立アカデミーの公式サイトです。
http://www.rae.es/

スペイン語を勉強している人はこのサイトを必ず知っていないといけません。スペイン語の歴史と現在に関して最も権威ある情報があります。どこでスペイン語を使うかに関係なく、スペイン語の世界の広がりと深さを知るにはここしかありません。

私が良く利用するのは、Corpus de Referencia del Español Actual (CREA)
http://corpus.rae.es/creanet.html
で、語句が使われる雰囲気がどのようなものかを知るのに役立ちます。
タグ:コーパス RAE
posted by 杉田伸樹 at 10:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 役立つサイト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月12日

外国語修得はサイエンスかアートか、いやマーシャルアーツだ

次なる大仮説は、
外国語修得はサイエンスかアートか、いやマーシャルアーツだ
です。え、もう良いって?まあ、そう言わずに。

そうです、外国語を修得するのは格闘技です。だから、関節技や、肘打ち投げ技があるのも当然です。

そうは言っても、前二者であるという説も捨てがたい魅力を持っています。

科学だったら、革命的なパラダイム転換があれば、外国語を覚えるための苦労なんて一挙解決!新説を書いた本の出版がちょっとぐらい遅れたってすぐに取り戻せます(笑)。でも、地動説を受け入れるんだったら、自分が世界の中心の座から滑り落ちることを覚悟しなければなりません。

外国語の習得は芸術的かもしれません。やっている人を周りの人から見れば、何をどうやっているのかよく分からない。でも、できあがってみると素晴らしい。まあ、そのレベルまでいく人は少数ですけどね。

外国語を覚えるのは技であるとも言えます。まあ、これなら真似をして努力すればそこそこできるようになります。

技の後ろには科学が控えています。だから、正しい技は正しい科学に基づいていなければいけません。でも科学だけでは技は向上しません。たとえ、それが正しい科学でも。ましてや似非科学からは有効な技が生まれるはずはないのです。
posted by 杉田伸樹 at 18:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 大仮説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Daily Newsを使った練習方法(例)

前に書いた通り、そもそもDaily Newsは練習用に作られたものではありません。だから、使う人が自分で工夫をしないといけません。練習方法は人によりいろいろだと思いますが、私の経験から考えた、モデルコース(笑)は大体以下の通りです。

(1)まず何回も聴く

一番最初は、とにかく何回も聞いて、できる限り内容を理解することが必要です。もちろん、100パーセント分かるようになれば良いのですが、それが無理でも、例えば80パーセントは聞いて理解できるくらいに何回か繰り返す必要があります。

分からないものを長い間何回も繰り返して聴くのは苦痛ですから、自分のレベルに合わせて、長さを調節すると良いかと思います。最初はニュース記事一つだけでも良いでしょう。

通勤時間を利用して繰り返し聴くのも悪くありません。携帯型のmp3プレーヤーやMDプレーヤーに録音して、リピート再生にしておくと、否が応でも耳に入ってきます。

分からなかったところを集中的に聴くことも試してみると良いかもしれません。ただ、どうしても分からないところが残っても気にしないことが重要です。ある程度の目安まで行ったら切り上げます。

(2)内容を理解する

音声は聴かずに、トランスクリプトを使って、内容を把握します。分からない単語があれば辞書で確認します。文章の構造もきちんと理解します。この段階では内容に関して100パーセントに近い理解を得ることが大事です。どうしても分からないところがあったら誰かに聞くなりします。

力のある人はここでディクテーション(聴いたことを書き取る)をするのも良いかもしれません。ディクテーションは、意味がわかっていないとできないので、結構ハードルは高いですが、確実に力がつきます。

(3)さらに聴く

改めてニュースを聴きます。難しければテキストを見ながらでも良いですが、なるべく見ないでやります。(1)で分からなかったところが耳から理解できるようになっていればオーケーです。

(4)話す練習

ここまで来ると話す練習ができます。練習のやり方は各人の好みやレベルによって違います。トランスクリプトを読み上げる方法、録音を使ったシャドーイングやリピーティングなどが考えられます。

ここで大事なことは、fluencyを目標とすることです。読み上げでも、できたら時間を測って、録音との時間の差を意識することが必要です。ゆっくり過ぎる、あるいは不必要にポーズを入れた発音はかえって分かりにくいものです。ただし、個別の単語や音は正しく発音されていることが前提で、このためには別途の練習で基礎からきちんと学んでおくことが必要です。

(5)総仕上げで聴き取り

最後にもう一度録音を聴いてみます。隅々まで明瞭に理解できるようになっていればできあがりです。

これを一通りこなすと、録音時間の5〜10倍ぐらいかかるでしょうか。使える時間を考えて、ニュースの長さを選ぶと良いと思います。なお、(1)は通勤時間を利用するといった工夫が可能です。
posted by 杉田伸樹 at 12:39| Comment(0) | TrackBack(0) | Daily Newsについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月11日

肘で話すスペイン語

hablar por los codosという表現があります。「とても良くしゃべる」という意味です。残念ながら今まで実際に使われている文章を見たり聞いたりしたことはないのですが、面白いですね。

ずばりこれを書名にした本もあります。
http://www.edelsa.es/cata.php?tipo=catalogo&nivel=2&tematica=novedades&coleccion=Hablar%20por%20los%20codos

スペイン語の慣用句や口語表現の解説ですが、絵がとても面白く(ちょっと分かりにくいですが、上記リンク先に表紙の絵が出ています)、見ていて飽きません。

どういう訳か、アマゾンでも売っていないんですが、こういう本こそ翻訳してほしいですね。
posted by 杉田伸樹 at 00:11| Comment(0) | TrackBack(0) | スペイン語いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月09日

reverse buildup

割合長い文章をスムーズに話すことは結構大変です。書かれた文章を読み上げるのだったらまだしも、テキストなしで覚えるのは簡単ではありません。でも、ある程度の長さの文章をよどみなくしゃべれるようになるのは、fluencyという観点から大事です。

この練習方法であまり知られていないが私が効果があると思っているものがあります。それがreverse buildupと呼ばれているものです。

どんなものかという実例は、例えば
http://fsi-language-courses.com/Spanish.aspx
にあるSpanish Basic Course, Volume 1, Unit 09, Tape 1の最初から1分ほど経過したあたりから始まるのを聞いてもらえればと思います。

最初のセリフは、
Pasa, adelante. Estás en tu casa. Siéntate.
次のセリフが、
Gracias. ¿Va a ser mi apartamento como éste?
となっています。

これを繰り返して覚えるのに、「最初から」ではなく、「最後から」部分的に作りあげていきます。あ、単語を逆さまに読むということじゃないですよ(笑)。

例えば、2回ずつ練習するとして、最初のセリフでは、
Siéntate.
Siéntate.
Estás en tu casa. Siéntate.
Estás en tu casa. Siéntate.
Pasa, adelante. Estás en tu casa. Siéntate.
Pasa, adelante. Estás en tu casa. Siéntate.
となります。

第2のセリフでは、
como éste?
como éste?
mi apartamento como éste?
mi apartamento como éste?
¿Va a ser mi apartamento como éste?
¿Va a ser mi apartamento como éste?
Gracias. ¿Va a ser mi apartamento como éste?
Gracias. ¿Va a ser mi apartamento como éste?
となります。

この方法は最初は奇異に感じられますが、やってみると結構面白く、また、効果もあるように感じられます。

正確なことは人間の記憶のメカニズムなどの研究成果が必要なのでしょうが、「後から聞いたことの方が良く覚えている」ということを活用しているのだと思われます。

ただ、この方法で練習するには上記のように録音した教材が必要で、そのようなものはあまり聞いたことがありません。この問題をどうするかが、この練習法の難しいところだと思われます。
posted by 杉田伸樹 at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 外国語勉強法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月08日

2007-05-07

■Rの発音
この日のニュースには、外国の場所や人物の名前がいくつか出てきました。その中で、Rの発音がどのように取り扱われているか面白いです。

まず、出てきた固有名詞でRを含むものを掲げます。なお、Parísのようにもう完全にスペイン語化しているものは省略します。また、綴りはトランスクリプトそのままを使用します。

(1) Nicolas Sarkozy
(2) Segolene Royal
(3) George Bush
(4) Tony Blair
(5) Jacques Chirac
(6) Arcelor Mittal
(7) Toshiro Ozawa
(8) Jose Ramos-Horta
(9) Francisco Guterres

これらに含まれるRの発音の特徴を簡単に述べます。ただし、私は専門家ではないので細かいところは間違っているかもしれないことを最初にお断りします。

まず、はっきりスペイン語の発音でないのが分かるのが(3)(4)で、これは基本的に英語の発音と同じです。(2)は微妙で、スペイン語化するとなれば、いわゆる「巻き舌のR」となるのでしょうが、舌の震えは強くなく、単語の途中に出てくるRの音と同じような感じです。(8)のRamosや(9)のGuterresは「巻き舌のR」となっていて、スペイン語の発音原理に従っています。その他はスペイン語のRの発音でした。

なお、4月27日のニュースでも(8)(9)が出てきます(読み手は異なります)が、(8)のRamos、(9)のGuterresは日本語の「は行」に近い音(ポルトガル語?)となっています。ただし、Horta、Franciscoはスペイン語化しています。

以上を総括してみると、Rの前後をまとめてみた部分がスペイン語にもあるような場合は、スペイン語化するが、そうでない場合は、何らかの変更がある。さらに、元の言語での発音の仕方がスペイン語とかなり違いがある場合はそれを尊重することもある。このような感じでしょうか。なかなか奥が深そうな問題ではあります。
タグ:発音
posted by 杉田伸樹 at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 本日のDaily News | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月07日

文法

外国語の学習で文法は評判が悪いものと決まっているようです。文法なんか気にしないで話すことが大事よ、とかよく聞きませんか?

例えばスペイン語で、
Su amigo francés me dijo que viniera a verlo el día siguiente.
(彼のフランス人の友人(男一人)は私に、次の日に会いに来るように言った。)
というのは、ごくごく普通の文章で、おそらくスペイン語のネイティブ・スピーカーだったら小学生でも間違えずに言うでしょう。

ここで、amigo(男一人)がamigas(女複数)になったら上記の文章は、
Sus amigas francesas me dijeron que viniera a verlas el día siguiente.
と変わります。こうなることもスペイン語のネイティブ・スピーカーだったら小学生でも間違えないでしょう。

これは文法的に言えば、例えば名詞と形容詞の性数一致、主語に応じた動詞の活用、代名詞の性数一致という説明がされます。

問題は、こうした説明が分かるだけではだめで「実際に運用できないといけない」ことです。書くときにすらすらできるだけでなく、話す時にもリアルタイムで間違えずにできなければなりません。これを間違って良いというのは「言語事実に反する」ことをしていることになります。

話す時にこうしたことが間違いなくできるためには、文法的説明を思い浮かべていてはおそらく間に合わないでしょう。この意味では「文法なんか気にしないで」というのは当たっています。

でも、「文法を気にしている」と言うことが間違ったことを言わないという意味なら、大いに文法は気にするべきなのです。

「文法は気にしない」でも「間違わない」というのならそれなりの練習が必要なのです。
タグ:文法
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2007年05月06日

ネイティブ・スピーカー

一部の人にとってはネイティブ・スピーカーのように話したいというのは外国語を学習する際の結構大きな目標のようです。まあ、外国語を学ぶ目的は人それぞれですから文句をつける話でもありません。

ただ、この目標はきちんと定義されたものかについては、よくよく吟味しないと本当に目標たりえるのかは不明になります。

まず「ネイティブ・スピーカー」とは何か。生まれてこの方、その言語を使って生活している人が一応の定義でしょう。でも、学習の目標とするのだったらこれだけでは不十分です。話し方だけでも、地域的、個人的、シチュエーション的に違いがあるのは当然だからです。

「ネイティブ・スピーカーのように話す」と言っている内容が、もしかしたら隣のお兄ちゃんと他愛ない話ができる(でも、他の地域からきた人と専門的な話はできない)、と言った程度のことなのかもしれません。定義をあいまいにしたままの議論は詭弁の一番の特徴であると言えます。

どうせだったら、もっと具体的な目標を掲げたらどうでしょうか。「ガルシア=マルケスのように書き(セルバンテスでも良いですが)、ドン・フランシスコ(*)のようにしゃべり(アントニオ・バンデラスでも良いですが)、歌って踊ればシャキーラ!」となれる学習法があれば私は全財産賭けますけどね。

(*)マイアミより南にいるんだったらこの名前を知らなければもぐりです。
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Vida en Japón

日本に17年お住まいのパラグアイ出身の日系二世azulさんのブログです。
http://japonyol.net/azul/

日本での日常をスペイン語で綴っており、とても興味深いものです。

ブログの楽しい雰囲気を反映して、世界各地からコメントがきています。口語的な表現や、インターネット的な表記の仕方などもたくさん出てきて見ていて飽きません。真似する必要はないと思いますが、こういうのもスペイン語の現在の姿だということは知っていて良いはずです。

この方のご主人のブログ
月と六ペソ
http://japonyol.net/editor/
もなかなか面白いですね。
posted by 杉田伸樹 at 18:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 役立つサイト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

FSI Language Courses

外国語学習に役立つサイトを紹介していきます。最初に取り上げるのは、
FSI Language Courses
http://fsi-language-courses.com/default.aspx
です。

FSIというのは米国国務省付属の外交官研修所Foreign Service Instituteの略称です。FSIは外交官向けの研修を行っていますが、その中に外国語の研修も含まれます。

FSIは外国語修得のための教材を開発しています。これらは公務で行われたものなので、著作権を気にせずに複製ができることになっています。実際、いくつかの出版社からFSIの外国語コースが発売されています。

ここで取り上げたサイトは、FSIの外国語コースの教材を集めてアップロードしたものです。サイト関係者のボランタリーな努力で維持されているもので、大変なものです。

スペイン語は現在のところ、まだ一部だけで、今後に期待しています。もし、興味があるのでしたら
http://www.barronseduc.com/0764175971.html
http://www.barronseduc.com/0764179772.html
http://audioforum.com/index.php?crn=3176&rn=290&action=show_detail
http://audioforum.com/index.php?crn=3176&rn=291&action=show_detail
http://www.101language.com/fsi.html
などから購入することも可能です。

スペイン語のコースに関しては個人的な経験も含めて、別の記事にまとめたいと思います。
posted by 杉田伸樹 at 13:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 役立つサイト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月05日

外国語学習の最大のライバルはお金だ

次なる大仮説は、
外国語学習の最大のライバルはお金だ
です。あ、気が狂った訳ではないですから(笑)。

外国語を習うなんて面倒なことをなぜやるんでしょう。外国に旅行した時、現地の人と話したりできたら、相手も喜ぶんじゃないか、なんてことでしょうか。でも、次のようなことを言う人もいます。

・・・私の妻は次のように語ります。
「高いお金を払って観光旅行をする人に外国語を習えとはどういうことですか。相手の国にとっては大切なお客よ,私は。お客をもてなすことが受け入れる側の義務でしょう。お客が外国語をできないからといって申し訳なさそうな顔をすることは全然ない。もちろん外国語が少し分かれば,旅行が楽しくなることは事実ね。観光でない旅行? しないわ,そんなの。相手にかかるめいわくについてだけ心配するのなら,コトバの不足より金ケツの方が重大よ。だから外国語を習うより十分なお金を用意すること,これが先決だと思うわ,私は。」(「スペイン語コーヒーブレーク」、寿里順平、日本放送協会)

店員やウェイター、ホテルのフロント係のために外国語を学ぼうなんて、ヘンです。
(中略)
相手にニッコリしてもらいたいんだったら簡単です。お金をいっぱい持っていきましょう。そのほうがその国の経済にも貢献します。(「その他の外国語」、黒田龍之助、現代書館)


そうなんです。外国語がうまくできることとお金を持っていることとどちらが大事かということを良く考えなければなりません。

英語でも、Money talks.って言うじゃないですか。あなたとお金とどちらの方がしゃべるのがうまいか考えた方が良いですよ。

それでも外国語を学びたいんだったら、「お金には負けない」ぐらいになるまで徹底してやるしかないでしょう。そこまでやる気がないんだったら、別のことをやってお金を貯めて、どうしても外国語が必要だったら通訳を雇うなりすれば良いだけです。

こうしたことから考えると、外国語ができるかどうかは「金がとれるか」が判断基準になります。これは実際に外国語を使う職業で所得を得るということだけでなく、その外国語を使わない場合よりも使うことによって、意味のある価値を生み出せるかどうかということなのです。こうした目的なしに学習することは時間の無駄だし、社会的に貴重な資源を無駄遣いしていることになります。

外国語の修得方法もこの目的に合わせて考えることが必要です。

「これさえやればネイティブ・スピーカーと同じに話せるようになる!」などと言って訳の分からない方法を宣伝している人間は、自分の言うことで100万ドルの違いを生み出したり、あるいは自分や他人の生死に関わるような事態になる、といった身の引き締まるような思いをしたことがないに違いがありません。
posted by 杉田伸樹 at 23:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 大仮説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

外国語の練習は五感を使って

外国語を修得するのは、考える訓練だけではありません。読む・聞く・話す・書くという人間の実際の肉体を使った行動が伴います。

だから、人間の感覚を総動員して練習することが効果的です。「五感を使って」というのはそういう意味です。鼻が外国語の修得にどのように役立つかは知りませんが(笑)。

正確なことは生理学や認知科学の知見を利用しないと分かりませんが、私の経験では、ものを覚える時は一つの感覚だけでなく、複数の感覚を利用した方が効果的ですし、飽きも少ないようです。

外国語の修得で「これさえやれば万能」と宣伝している方法は、悪く言えば詐欺、良く言っても誇大妄想であるのは、外国語の修得が人間の感覚すべてに関わるものであることを考えれば当然なのです。
posted by 杉田伸樹 at 21:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 外国語練習いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月04日

2007-05-04

(接続法)

今日のニュースでは接続法を使った表現がかなり多く出てきました。全部を以下に掲げます。接続法の使われ方を理解するには、文章全体を示さないとやりにくいので、長くなって恐縮ですがご覧下さい。

(1) El informe también menciona que las pérdidas económicas por el cambio climático representarían menos de un tres por ciento del producto bruto interno mundial en caso de que el aumento de la temperatura se pueda limitar a aproximadamente dos grados centígrados.

(2) Los dos cancilleres se pusieron de acuerdo para que Japón y Rusia continúen el diálogo con vistas a encontrar maneras de resolver el problema de manera satisfactoria para ambas partes.

(3) También acordaron que el primer ministro Japonés, Shinzo Abe, y el presidente ruso, Vladimir Putin, se reúnan aprovechando la reunión cumbre del Grupo de los Ocho Países que tendrá lugar en Alemania el próximo mes.

(4) Sin embargo, en la reunión del mes pasado, Japón propuso expandir el acuerdo en un dos por ciento para que la proporción se eleve a 92 por ciento.

(5) Se espera que el viernes Japón insista en su propuesta, señalando que la eliminación de aranceles sobre más productos es necesaria para estimular el comercio y la inversión.

(6) Se espera que pacten un marco de mutuo apoyo financiero para prevenir una crisis monetaria como la de 1997 en Asia.

(7) La secretaria de Estado estadounidense, Condoleeza Rice, sostuvo el jueves conversaciones en Sharm el-Sheik, Egipto, con el ministro de Relaciones Exteriores de Siria, un país que los Estados Unidos critica por permitir que los insurgentes utilicen su frontera para internarse en Iraq.

(8) El ministro de Defensa de Japón, Fumio Kyuma, hizo su primera visita a Italia desde que fuera nombrado al cargo.

(9) También hicieron público un comunicado en el que instan a trabajar para que el proyecto de ley para el plebiscito no sea aprobado.

(10) En una reunión de legisladores e intelectuales que apoyan el cambio, los participantes afirmaron que se necesita una nueva constitución que beneficie al país.

まず理解しておかなければならないのは、10分間のニュースの中で10回、接続法が使われていることです。1分間に1回(!)の割合です。

接続法はスペイン語の学習においては初級での難関と考えられています。難しいのは動詞の活用形を覚えなければいけないことと、そもそも何のために接続法が使われるのかが分かりにくいということがあります。

実は前者については、それまでの学習での経験がかなり活かせるのではないかと思います。どの程度の練習をすれば覚えられるのかも、だいたい見当がつくものです。

本当にやっかいなのは後者の方で、「接続法の世界」がどのようなものであるかを理解し、使いこなせるようにしなければなりません。

最近出版された、「接続法を使って話そうスペイン語」(吉川恵美子)
http://www.amazon.co.jp/gp/product//414039451X/ref=cm_aya_asin.title/250-0639923-0085800
は、この面で大きな貢献をしています。接続法が使われる状況をタイプ別に分類し、練習も含まれています。

また、「Breaking out of beginner's Spanish」(Joseph J. Keenan)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/029274322X/250-0639923-0085800?ie=UTF8&coliid=&colid=
では、.一つの章をまるまる接続法の説明に使っています。

この本では、接続法の世界をThe Twilight Zone(これを見てテレビのシリーズを思い出した人は相当のテレビ通です)と名付け、"..., the concept of a hazy, ephemeral Twilight Zone accurately conveys the spirit of the subjunctive."と説明しています。また、"..., many English speakers who have learned to live with the Spanish subjunctive will tell you that it can actually be quite enjoyable."とも述べています。

つまり、接続法は動詞の変化だけで直説法により展開される世界とは違った、変幻自在な世界を目の前に出現させる効果を持つのです。そして、使えるようになると、これなしではいられないようにもなるのです。

大事なことは、スペイン語を日常の言語として使っている人たは間違えずにこうしたことができることです。スペイン語学習者はこれを理解しなければなりません。「文法より会話」といったスローガンを良く聞きますが、スペイン語を実際にしゃべる人が間違えずにできることをきちんと間違えないようにすることは学習者としては当然のことで、文法偏重等と言ってケチをつけられるようなものではないのです。

接続法が使われる場合に、一番分かりやすいのは、何かのキーワード、キーフレーズがある場合です。目的を表すpara queや、時間的な関係を表すantes de que、条件を表すen caso de que、予想を表すse espera que等は出てきた時(読んでいても聞いていても)には、「接続法が来るな」と構えて(いや、そんなに力が入らなくても良いんですけど)いると理解が楽になります。

こうした点を踏まえて、上記の(1)〜(10)の例を見てみましょう。ほとんどは、今述べたようなキーワード、キーフレーズがあることが分かります。こうした「目印」がないという意味で、一番難しいのは(10)かもしれません。普通に作文の問題として出されると、直説法で書きそうになってしまいそうですが、やはりこれは接続法でないとしっくりこないでしょう。

いずれにしても、話されていることを聞く場合でも書かれているものを読む場合でも、接続法が現れたと同時にきちんとその世界をイメージできるようになることが理解を助けるのだと思います。
posted by 杉田伸樹 at 20:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 本日のDaily News | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ゴルフとカラオケができれば外国語は覚えられる

外国語の習得に関してはさまざまな方法が提唱されています。素人が見ても「荒唐無稽な嘘っぱち」であることがすぐ分かるようなものから、嘘がきわめて巧妙にカモフラージュされているものもあります。もちろん、きちんとした理論や長年の経験に基づいた立派な練習方法もあります。

これまでにある優れた方法に付け加えるものを私が提供するのはほとんど不可能でしょう。ただ、これまでの自分の経験から「こうではないか」と感じることを、ご笑覧に供することには何らかの価値があるかもしれません。もとより、きちんとした検証ができるものではないので「大仮説」として書いていくことにします。仮説といってもバカにするものではないことは、この本を読んでもらえれば分かると思います。

*****

さて、第一回の仮説は
ゴルフとカラオケができれば外国語は覚えられる
です。あ、皆さん石を投げないでください(笑)。

私がこのように考えるのは2つの理由があります。第一は、「ゴルフやカラオケをやる時間があるんだったら外国語の練習をしなさい」という、実につまらない、しかし、根幹(笑)の理由です。

第二の理由、実はこれは私が言うのが世界初で特許が取れるんじゃないかと思っている(笑)のですが、ゴルフやカラオケと外国語の習得は、実は同じメカニズムによるものなのではないかということなのです。これは、自分の母語や習得しようとする外国語が何であるかにはまったく関係しません。

なぜかというと、ゴルフ、カラオケ、外国語はいずれも頭で考えるだけではだめで(頭で考えるのだったら誰でもタイガー・ウッズになれる)、自分の体を動かしてやらなければいけないからです。こうしたものには、それなりの練習が必要なのは子供でも分かることで、「これだけやればすぐにできる」と言っているものはまず間違いなのです。

すべてのゴルファーがタイガー・ウッズになれないのと同様に、また、カラオケが好きな人すべてがシャキーラのように歌って踊れるわけではないのと同様に、外国語の習得も得意な人と得意でない人がいるのは仕方のないことです。それでも、それなりの練習をすれば、一緒にラウンドして迷惑をかけないようになれるし、カラオケに誘われないようになってしまうこともないのです。

だから外国語だって、それなりの練習で困らないようになることは可能なのです。ただし、「これさえやればタイガー・ウッズのスコアが出せます」というのがほとんど詐欺であるのと同様、同じようなことを言っている外国語の習得方法もほとんど詐欺であるということは理解しておく必要があります。

なお、この仮説は「ゴルフかカラオケがうまくなければ外国語はうまくならない」ということを意味していないことにも注意してください。これは初等論理学の問題です(笑)。
posted by 杉田伸樹 at 11:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 大仮説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月30日

2007-04-30

時々は、Daily Newsのスペイン語について記事を書くようにしたいと思っています。なるべく聞いた日から時間が経たないうちに書くことを目指します。

なお、テキスト及び音声のアップロードは著作権法上問題があるので、ご自分でDaily Newsのページにアクセスしてください。

2007-04-30

■外務大臣
外務大臣はスペイン語でいくつかの表現があります。

(1) Ministro(a) de Relaciones Exteriores
(2) Ministro(a) de Asuntos Exteriores
(3) Canciller(a)
(4) Secretario(a) de Estado

今日のニュースではこの4つすべてが出てきました。私の知る限り、これらの違いは、ラテンアメリカは基本的に(1)、スペインは(2)、アメリカ合衆国(国務大臣、英語でSecretary of State)は(4)です。(3)は少し気分を変えたい時(笑)かと思いますが、ドイツでは首相もこれのようです。

なお、「外務省」はそれぞれ対応するのが、Ministerio de Relaciones Exteriores, Minsterio de Asuntos Exteriores, Cancillería, Departamento de Estadoです。
posted by 杉田伸樹 at 14:50| Comment(1) | TrackBack(0) | 本日のDaily News | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Daily Newsの良いところ、悪いところ

そもそもDaily Newsは海外のスペイン語話者のために主として日本関係のニュースを送信するために作られているものです。ですから、これをスペイン語の練習に使おうというのは想定外の使い方になります。私はそれでも使い方によってはとても役に立つと思っているのですが、以下、簡単にDaily Newsの長所、短所を挙げてみます。

(良いところ)

1. 音声とテキストの両方がある
スペイン語の音声だけだったら、インターネットラジオなどで生の音声を聞くことができます。ただ、テキストが無いと、聞いていて意味がわからないところがあるとお手上げになります。Daily Newsは時々、音声とテキストが一致していない時がありますが、それでも有ると無いとでは大違いです。

2. 自然なスピードで話されている
ラジオのニュース原稿読み上げですから、普段の会話とは違いますが、少なくとも一部の学習者向け教材のように不自然に遅いことはないので、自然なスピードで話されるスペイン語がどのようなものであるか分かる。

3. 吹き込み者が多数
スペイン語は話される地域によりいくらか発音などにバリエーションがあります。これは、例えばスペイン人とアルゼンチン人の間で会話が成り立たないといったことではないのですが、それでもどの程度の話し方のバリエーションがあるか知ることは大変役に立ちます。話し方の微妙な違いを見つけて楽しむようになれればスペイン語はかなり上達したと言えるでしょう。

4. 話題が分かりやすい
取り上げているニュースの題材は基本的に日本の新聞やテレビ・ラジオのニュースと同じですから、過度に専門的にもならず分かりやすいものです。

(悪いところ)

1. 練習法は自分で考えないといけない
すでに述べたように、もともとスペイン語の学習、練習を念頭に作られたものではないので、確立した練習法がある訳ではありません。だから、どのように使うかは自分で考えて試してみる必要があります。

2. 要求されるレベルは低くない
普通のニュース原稿を普通の速度で読むものですから、スペイン語のレベルはある程度のものが要求されます。すくなくとも、文法事項は一通り分かっていて、使われている単語も全部とは言わなくてもかなり分かっていないとつらいでしょう。

3. 内容が推測できる
これは、良いところの4.の裏返しです。日本語の新聞やテレビ・ラジオで取り上げられている記事をフォローしていれば、だいたい言っていることは予想がつきます。まったく想定外のものまできちんと理解できるようになるためにはこれだけでは不足します。

4. ニュースの読み上げは親切すぎる
ニュースの読み上げは「相手に内容を理解してもらう」ように話されています。だから、速くしゃべっても分かりやすく聞こえるように話し手は工夫しています。これは一方で、そのような親切がない状況で話されることを理解するのには別の努力が必要になることを意味します。

以上の特徴を頭に入れておけば、実際に練習する時も迷うことが少ないと思います。
posted by 杉田伸樹 at 11:59| Comment(0) | TrackBack(0) | Daily Newsについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Daily Newsの使い方

NHK World Daily News(スペイン語)は以下のurlからアクセスできます。
http://www.nhk.or.jp/daily/spanish/

表示は2列になっていて、右側にニュースのタイトルが並んでいて、それをクリックすると対応したニュース原稿が左側に現れます。

音声は右上にある Noticias radiofónicasというボタンを押すと、Real audio形式で再生できます。コンピューターがReal audioを再生できるように設定しておく必要があります。

ニュースは全体で10分間で、日によりニュースの本数は異なりますが、多くても10本ぐらいです。各ニュースはそれぞれ1〜2分ということになります。

音声は日に何回か更新されているようですが、原稿の方は一日一回の更新のようです。ですから、原稿と音声が合っていないことも良くあります。また、ニュースの項目は合っていても、細かな言い回しなどが異なる場合もあります。こうしたことも注意して聞くと良いと思います。

私は、基本的に日に一回(だいたい夜が多い)、原稿テキストと音声をコピーするようにしています。テキストはワープロソフトのファイル、音声はmp3形式のファイルにします。こうしておくと、後からいろいろ使えます。コンピューターの環境に合わせて使いやすいものを選ぶのが大事です。
posted by 杉田伸樹 at 09:43| Comment(0) | TrackBack(0) | Daily Newsについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

はじめに

私は今から20年以上前に、仕事の必要からスペイン語を勉強しました。3年間、スペイン語圏の国(チリ)で勤務するためです。帰国してからは、仕事でスペイン語を使うこともなく、そのままスペイン語のことは忘れてしまうかと思いました。でも、5、6年前に何となく昔覚えたスペイン語を復活させたくなり、いろいろな勉強を始めました。

スペイン語は英語などのメジャーな外国語(最近は中国語や韓国語もそうかもしれません)と違って、勉強のため手段が限られています。特に、初級のレベルを過ぎてからはどれを使ったら良いのかなかなか分かりません。

一方で、最近のITの発達により今までは考えられなかった勉強のための材料が手に入るようになりました。特にいろいろな生の音声が手に入るようになったことは、外国語の学習に大きな追い風になると思われます。

私が見つけたもので特にうまく使えそうだと思ったのがNHKの国際放送で流されている各国語のニュース(Daily News)です。これも、昔は短波放送でしか聞けなかったのが現在はインターネットで聞けるようになっています。また、原稿もあります(時々、音声と合っていない時もありますが)。

これを使ったスペイン語の勉強について記事を書いて、同じようにスペイン語を勉強している人の参考にしてほしいと思い、このブログを作りました。スペイン語の専門家ではないので「教える」ということはできませんが、一緒に勉強するための参考にしてもらえればと思っています。また、外国語の勉強に関して私が考えていることも時々書くことにします。

なお、このブログに書かれていることは私の個人的な活動の結果で、私の属している組織、かつて属していた組織のものではないことを最初に宣言しておきます。また、このブログの内容は著作権法により保護されるものです。さらに、トラックバックやコメントの書き込みは常識的な判断でお願いいたします。
posted by 杉田伸樹 at 00:44| Comment(0) | TrackBack(0) | このブログに関して | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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